FIFA、事務局長の関与報道否定 汚職で声明
【パリ=共同】国際サッカー連盟(FIFA)の汚職事件で、FIFAは2日、2010年ワールドカップ(W杯)招致成功の謝礼として南アフリカ側から当時のワーナー副会長側に渡ったとされる賄賂1千万ドル(約12億円)について、「FIFAのバルク事務局長が送金した」との報道を否定する声明を出した。
声明は、送金は賄賂ではなく、カリブ海のサッカー振興が目的だと強調。「バルク氏も他の幹部も、一切関与していない」と強調した。
一方英PA通信は、南ア側がバルク氏宛てに送ったとされる手紙のコピーをツイッター上に掲載した。手紙には送金の詳細が説明されている。
米紙ニューヨーク・タイムズ電子版は1日、複数の捜査当局者の話として、バルク氏が送金したとみられると伝えた。バルク氏はブラッター会長の側近で、報道が事実であれば、会長への責任問題に発展することになる。
米検察の起訴状は「高い地位にあるFIFA当局者」がスイスのFIFA銀行口座から、ワーナー氏が管理する北中米カリブ海サッカー連盟名義などの口座に送金したと指摘した。