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英離脱交渉、年内難しく 首相争いの有力2氏が言及

【ロンドン=岐部秀光】欧州連合(EU)からの離脱を決めた英国の与党・保守党の党首争いは1日、メイ内相が閣僚らの支持を広げ、優位に立った。候補者は対EU強硬派ばかりで、欧州の単一市場へのアクセスと移民の制限という英国の利益を前面に出しそうだ。EUとの離脱交渉を年内に始めるのは難しく「入り口」は遠のきつつある。

保守党による下院議員(330人)の支持調査では、1日午後4時半(日本時間2日午前0時半)時点でメイ氏を支持する議員が85人、クラブ雇用・年金相19人、レッドソム・エネルギー担当閣外相16人、ゴーブ司法相16人、フォックス元国防相7人となっている。国防相らが1日までにメイ氏支持を表明した。

キャメロン首相の後を継ぐ英国の新政権は対EU強硬派が中心に座ることが濃厚な情勢だ。EUとの交渉の入り口となる離脱意思の通告までの道筋は見通しにくい。

キャメロン氏は6月23日の国民投票前、離脱が決まった場合にはすみやかにEUと交渉入りするとしていた。だが、メイ氏は「年末まで離脱を通告しない」と明言し、英国に不利になるような時期に交渉入りはしない立場を表明している。

メイ氏は国民投票で残留派の立場をとった。党内融和とEUとの友好的な交渉を進められるとの期待は一部にある。だが、政権をとるという政治的野心もあり「離脱」の旗を振っていたジョンソン前ロンドン市長に比べて、メイ氏のEUに強硬な立場は強い信念に根ざしているとみられる。移民も受け入れの抑制を強く訴えてきた。

メイ氏が新設を表明した「離脱担当相」に離脱派の強硬派議員を起用すれば、EUとの関係がさらにこじれかねない。

ゴーブ氏も、EUへの通告前に非公式の「事前交渉」を求めてEUの譲歩を引き出す立場だ。1日の記者会見で「われわれの民主主義を取り戻す」と述べ、EUへの不信感を改めて訴えた。離脱通告は「少なくとも来年まですべきではない」とも語った。

有力2氏は交渉を始めるまでの時間を稼ぐ姿勢に傾き、年内の交渉入りは難しくなりそうだ。

一方、EUの欧州委員会のマルムストローム委員は、関税などの優遇措置を規定する協定の交渉は英国が離脱した後になるとの見解を示し、英国をけん制した。

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