/

米・ベトナム、防衛協力で共同声明 中国けん制狙う

【ハノイ=富山篤】ベトナム政府と同国を訪問中のカーター米国防長官は1日、防衛協力を推進する共同声明に署名した。2011年に結んだ覚書を発展させ、人材交流やベトナム軍の兵器の近代化、国連平和維持活動での協力などを進める。ベトナムは中国との南シナ海の領有権を巡る問題が深刻化する中、親米路線を鮮明にし対抗する。

共同声明では今後の防衛協力のほか、枯れ葉剤で汚染された土地の浄化、行方不明者の捜索などベトナム戦争の「遺産」の解決も盛り込んだ。

同日ハノイで会見したカーター長官は「米越国交正常化からちょうど20年。両国はこれからの20年で防衛関係を深める約束をした」と共同声明を評価。ベトナムが米巡視船を購入するために1800万ドル(約22億円)を供与する方針も示した。

同席したベトナムのフン・クアン・タイン国防相は「昨秋、米国は海洋防衛に関する兵器に限って輸出禁止を解除したが、早く全面解除をお願いしたい」とさらなる支援を要望した。

今回の共同声明は「政治的には中国へのけん制になる」(ハノイの外交筋)。ただ米国との接近は歴史的友好国、ロシアとの関係に微妙な影を落とす。ベトナム戦争時には兵器の供与を受け、現在もベトナムの兵器は95%がロシア製。昨年以降に潜水艦を6隻購入するなど蜜月は続いている。

ウクライナ危機で孤立を深めるロシアは中国との距離を縮めており、南シナ海問題では中国に有利な立場を取りかねない。今回の共同声明はそんなベトナムの悩ましい立場を象徴している。

ベトナムは5月29日、ロシア、ベラルーシ、カザフスタンが参加する「ユーラシア経済同盟」との自由貿易協定(FTA)に署名した。経済交流を活発化させることで、ロシアとの関係悪化を避ける狙いがある。

すべての記事が読み放題
有料会員が初回1カ月無料

セレクション

トレンドウオッチ

新着

注目

ビジネス

暮らし

新着

注目

ビジネス

暮らし

新着

注目

ビジネス

暮らし

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
新規会員登録 (無料)ログイン