「日本は何年も円安誘導」 トランプ氏が批判

2017/2/1 12:47
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 【ワシントン=河浪武史】トランプ米大統領は31日、米企業幹部との会合で「他国は資金供給と通貨切り下げで有利な立場をとってきた。中国や日本は何年も通貨安誘導を繰り広げている」と日本の為替政策を強く批判した。2月10日の日米首脳会談でも通貨問題を取り上げる可能性が強い。同氏は「資金供給」と言及しており、日銀の量的金融緩和に批判の矛先を向けたとの受け止めが広がっている。

 トランプ大統領は31日、ホワイトハウス内で製薬業界幹部と会合を開き、米国の貿易赤字や企業流出の要因は「他国の資金供給(money supply)と通貨切り下げだ」と指弾した。トランプ氏はさらに中国と日本を名指しして「市場で通貨安誘導を繰り広げている」と批判した。「資金供給」が何を指すのか不明だが、日銀の量的緩和政策などを念頭に置いている可能性が高い。

 トランプ氏は選挙戦中に日本を「通貨安誘導が上手だ」などと批判してきたが、大統領就任後は直接言及していなかった。2月10日の日米首脳会談では、貿易不均衡問題が議題となる。トランプ氏は日本との自動車貿易に不満をみせてきたが、米自動車メーカーはドル高対策を求めており、同氏の発言に影響した。

 円ドル相場は東日本大震災後の2011年10月に一時1ドル=75円台前半まで円高が進んでいた。12年12月の第2次安倍政権発足後は、日銀の大規模な量的緩和政策に影響されて、円相場は円安・ドル高に向かい、15年6月には同125円台後半まで下落した。その後は世界経済の動揺を背景に16年6月には99円まで円高に振れたが、米大統領選でトランプ氏が勝利して以降は再び円安が進んできた。

 基軸通貨ドルを抱える米国の大統領が、他国の金融政策や通貨政策を批判すれば、市場への影響は極めて甚大だ。トランプ氏は中国の人民元政策も「通貨安誘導」と批判したが、中国は為替介入が常態化しており、為替相場で自由取引を原則としてきた日本とは事情が異なる。

 英紙フィナンシャル・タイムズによると、トランプ米政権が新設した国家通商会議トップのピーター・ナバロ氏が、米国と欧州連合(EU)で協議してきた環大西洋貿易投資協定(TTIP)交渉を巡り「暗黙のドイツ通貨・マルク安が貿易交渉の障害になっている」と発言。ユーロ安相場を批判している。

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