2019年9月19日(木)

トランプ米大統領「歴史的な税制改革」 議会演説

2017/3/1 11:28
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【ワシントン=平野麻理子】トランプ米大統領は28日夜(日本時間3月1日午前)、米議会上下両院合同本会議で初めての演説に臨んだ。米国内の雇用拡大や経済成長の実現に向け、議会に協力を求める考え。「法人税率を下げる歴史的な税制改革を進める」と強調するほか、国防費支出を大幅に拡大し、医療保険制度改革にも取り組む方針を示す。

演台に立つトランプ米大統領(2月28日、ワシントン)=AP

演台に立つトランプ米大統領(2月28日、ワシントン)=AP

トランプ政権は約30年ぶりとなる税制改革に乗り出す。公約では35%の連邦法人税率を15%に下げ、1兆ドル(約112兆円)規模のインフラ投資とともに米経済成長率を4%に高めるとしてきた。「親ビジネス」の税制改革を通じて、米企業の国外流出を防ぎ、米国民の雇用を創出するねらいがある。

演説では「米経済を再起動する」と語り、そのために「中間層への巨額減税を提供する」と一般市民向けの減税にも取り組む考えを表明する。

「米軍の再構築」のため国防費を増額する方針も表明する。トランプ氏はすでに国防費を540億ドル(約6兆円)増額する一方、非国防費は同じだけ削減する方針を表明済み。オバマ前政権は国防予算を縮小してきたが、トランプ氏は軍事面で台頭する中国やロシアなどに国防費増額で対抗する。核戦力の拡大や艦船・潜水艦の増強などにあてられる可能性がある。

トランプ氏は28日朝に放送されたFOXニュースのインタビューで、選挙戦中からの看板政策であるメキシコ国境での壁建設についても言及すると述べた。国防費を捻出するため、国務省や米環境保護局(EPA)の予算は削減する見通し。

シリアやイランなどイスラム圏7カ国からの入国を禁止した大統領令は裁判所に差し止められているが、トランプ氏が新たな入国制限策に言及するかも注目される。テロとの戦いでは、国防総省に過激派組織「イスラム国(IS)」撲滅の計画策定を命じたことをアピールする。

社会保障制度では、オバマケア(医療保険制度改革)を「崩壊している」と指摘し、撤廃方針を改めて打ち出す。27日には米大手医療保険会社の幹部と面会し「(オバマケアの代替案は)特別なものになる。コストは下がり、医療は改善する」などと説明した。

一方、トランプ氏はメディケア(高齢者向け医療保険)やそのほかの社会保障制度の改革には踏み込まない考えだ。財政赤字削減へメディケアの費用抑制を訴えてきた共和党主流派の考え方とは距離を置くことになる。

昨年11月の大統領選で勝利して以降、トランプ氏が打ち出す減税や規制緩和などの経済政策への期待感から、米では株高や通貨高が進行してきた。ダウ工業株30種平均は27日まで12営業日連続で過去最高値を更新した。演説の内容を受けて「トランプ相場」が今後続くかどうかも注目される。

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