IAEA、福島事故の最終報告書公表 「安全と思い込み」

2015/9/1付
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【ジュネーブ=原克彦】国際原子力機関(IAEA)は31日、東京電力・福島第1原子力発電所での事故についてまとめた最終報告書を公表した。報告書では「安全だとの思い込みがあった」ために災害への備えが不十分だった点などを批判した。そのうえで緊急対応における国家間の情報共有や、事故対応での汚染水の扱いの重要性などを教訓に挙げた。

報告書の内容は6月のIAEA理事会で議論されており、14日に始まるIAEA総会を前に公表された。作成には42カ国の約180人が参加した。

報告書は教訓として、事故対応計画の策定で「燃料や炉心の損壊までを想定すべきだ」とした。また、緊急対応では国家間に情報の共有と話し合いが必要だと指摘した。

IAEAは福島第1原発で汚染水対策が遅れた点も重視し、事故対応の国家戦略に核廃棄物や汚染水の扱いも事前に盛り込んでおくことが必要だと強調。一方で、食品などへの放射性物質の影響評価では慎重な判断が事態を難しくしたとみており、国内基準と国際基準を照らし合わせる方が有効だと提案している。

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