2019年1月19日(土)

北朝鮮への制裁「効果に深刻な疑問」 安保理が報告書

2016/3/1 10:43
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【ニューヨーク=高橋里奈】国連安全保障理事会の北朝鮮制裁委員会がまとめた北朝鮮の制裁逃れに関する年次報告書が2月29日、明らかになった。報告書は、日本製民生品の軍事転用や中東・アフリカへの武器輸出の実態などを明記したうえで「現在の制裁の効果に深刻な疑問が生じている」としている。

安保理は、4回目の核実験と事実上の長距離弾道ミサイルの発射を強行した北朝鮮に対する追加制裁決議を近く採択する見通しだ。報告書は過去の制裁が効果を上げてこなかった実例を示すことで、より強力で新しい制裁措置の必要性を訴えている。

報告書は「北朝鮮は国際金融システムや航空・海運網を利用し、禁輸品を取引し続けている」と断定した。外交官や一部友好国との長期にわたる貿易関係を通じて制裁を逃れているという。

また、北朝鮮の船舶が外国の旗や別名を掲げて海外の港に入港している実態も明かした。制裁対象の北朝鮮の海運企業「オーシャン・マリタイム・マネジメント(OMM)」に属する9隻が名前を変えたりして運航を続けているという。2015年3月には鳥取県の近海に停泊していた。

日本製の商業用レーダーシステムが北朝鮮に流れ、北朝鮮海軍の艦艇に搭載されていたこともわかった。ナミビアでは北朝鮮企業が軍需工場の建設に関与したという。

制裁委員会はアフリカなど一部の加盟国に制裁逃れの報告を求めているが、応じていない国もある。強力な追加制裁が決まっても、加盟国の積極的な関与がなければ効果が十分に発揮しないことを示した。

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