トランプ氏、パリ協定離脱「もうすぐ発表」 国内外から反発

2017/6/1 9:28
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【ワシントン=川合智之】トランプ米大統領は地球温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」からの離脱表明を近く決断する。31日、訪米したベトナムのグエン・スアン・フック首相との会談前、記者団の質問に「もうすぐだ」と答えた。世界2位の温暖化ガスの排出国である米国が離脱すれば協定が形骸化する恐れがあり、国内外から反発の声があがっている。

トランプ氏は記者団に「(賛否)双方から多くの人の意見を聞いた」とも述べた。これに先立ち複数の米メディアが同日、トランプ氏が協定からの離脱を決断したと報じていた。報道によると、プルイット米環境保護局(EPA)長官ら少人数のチームで離脱方法について検討しているという。

報道を受け、トランプ氏は「パリ協定の決断を数日以内に表明する」とツイッターに投稿した。またフック氏との会談に先立って、ティラーソン米国務長官と会った。パリ協定離脱について協議した可能性がある。就任前まで米石油大手エクソンモービルの経営を担っていたティラーソン氏は、トランプ氏の長女イバンカさんらとともに離脱に反対していた。

国内外からは一斉に反発の声が出た。野党・民主党の下院トップ、ペロシ院内総務は31日声明を出し「国民の多くは与野党を問わず気候変動が現実だと知っており、悲惨な影響を阻止するために明確で断固たる行動を求めている」と批判した。

欧州委員会のシェフチョビッチ副委員長は米の離脱決断について「残念だが、それが人類の進路を変えるとは考えていない」と強調し「欧州がリーダーシップを発揮する用意がある」と述べた。

トランプ氏への経済界助言組織の委員として参加する米電気自動車(EV)メーカー、テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は31日、トランプ氏が離脱を決断すれば「委員会をやめるしかない」とツイッターに投稿した。

パリ協定は195カ国が署名し、2016年11月に発効した。米が離脱すれば非参加国は世界で米とシリア、ニカラグアだけとなり、温暖化対策への機運は大きく後退することになる。

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