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スイス国民投票、中銀の金保有義務を否決 移民規制も

【ジュネーブ=原克彦】スイスは11月30日に実施した国民投票で、スイス国立銀行(中央銀行)に資産の20%を金にすることを義務付ける提案を反対多数で否決した。反対票は投票者の77%に上った。可決されれば中銀が大量の金を調達する必要があり、金融政策にも影響を及ぼすため、商品市場や外国為替市場の注目を集めていた。

スイス中銀は2011年に自国通貨の高騰を抑えるために対ユーロで上限を設定、後に巨額のユーロ買い・スイスフラン売り介入を実行した。外貨を買う介入は資産を膨らませるため、一定比率の金保有を義務付けられると追加の介入が難しくなり、防衛ラインを守れなくなる可能性があった。今回の提案否決は金、スイスフランとも売り材料になるとみられる。

国民投票では、1年当たりの移民の流入を人口の0.2%と現在より大幅に減らす提案も反対が74%に達し、否決された。2月の国民投票では移民の流入に上限を設ける提案が可決されたが、上限の内容は政府の法案作りに任されている。

厳しすぎる規制は相互に人材の自由移動を認めている欧州連合(EU)との関係悪化につながると判断した国民が多かったとみられる。スイスはEUに加盟していないが、EUとの間に「移民の自由に関する協定」を結んでいる。

スイスに移住した裕福な外国人を対象に多くの州が適用する優遇税制の廃止も、反対59%で否決した。

スイスでは、憲法改正や国際機関加盟の是非を問う場合、国民の発議により18カ月以内に有権者10万人の署名を集めると国民投票実施が可能になる。その他の国民投票は5万人の署名が条件となっている。

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