■大阪大学 大薗恵一教授と北畠康司助教らは、ダウン症の赤ちゃんが合併症としてかかる血液の難病の発症メカニズムを突き止めた。遺伝子の狙った場所を書き換えられるゲノム編集技術を使うことで、原因となる遺伝子を見つけた。ダウン症にともなう他の病気の解明や治療法の開発につながるという。
ダウン症にともなう様々な病気のひとつに、血小板や赤血球が異常に増える「一過性骨髄異常増殖症」がある。ダウン症の新生児の10%以上が発症する。
研究グループはこの病気を発症したダウン症の子どもや発症していないダウン症の子ども、健康な子どもについて、それぞれの臍帯血(さいたいけつ)からiPS細胞を作製。ゲノム編集技術で病気に関わる遺伝子を操作して調べた。染色体の特定の部分に発症の原因となる遺伝子が含まれていることがわかった。