若年性認知症の施策など議論 アルツハイマー国際会議が閉幕
京都市で4日間開かれていた第32回国際アルツハイマー病協会国際会議が29日、閉幕した。70以上の国や地域から認知症の人や家族、介護福祉士など約4000人が参加した。若年性認知症の対策、各国の認知症の施策、最新の治療や予防、地域社会づくりなどを議論した。
共催した公益社団法人「認知症の人と家族の会」(京都市)の高見国生代表理事は会見で「若年性認知症の人などに今の介護の制度は対応できておらず自主的な取り組みに任されている。認知症と診断された時点からの対応が必要だ」と話した。
会議には研究者も参加した。米ワシントン大学のランドール・ベイトマン教授は、遺伝的にアルツハイマー病になりやすい人を追跡調査する研究「DIAN」について講演。発症前から薬を投与する国際的な研究を「日本でも数カ月以内に始めたい」と話した。
英国研究者は危険防止技術を紹介した。認知症の人の家に多数のセンサーを置き、そのデータから生活パターンを解析し、リスクを調べる研究を紹介した。