ミニロケット打ち上げ失敗、「20秒までは正常」
JAXA会見「回収の計画ない」

2017/1/15 16:00
共有
保存
印刷
その他

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)の宇宙科学研究所は15日、超小型衛星を載せたミニロケットの打ち上げ失敗について、内之浦宇宙空間観測所(鹿児島県)で記者会見を開いた。実験実施責任者代理の稲谷芳文副所長、実験主任の羽生宏人准教授、衛星を担当した東京大学の中須賀真一教授が出席した。

ミニロケット「SS―520」4号機の打ち上げ後に記者会見する宇宙航空研究開発機構(JAXA)の羽生准教授(右)(15日午前、鹿児島県肝付町の内之浦宇宙空間観測所)

打ち上げられるミニロケット「SS―520」4号機(15日午前、鹿児島県肝付町)

 打ち上げは失敗かとの問いに対し、羽生氏は「予定していた軌道に衛星を投入できず、打ち上げは失敗した。大変残念だ」と述べた。部品や技術が違うため「(日本の主力ロケットへの)影響はないとみている」と説明した。

 羽生氏は打ち上げの経過を振り返り「予定通り午前8時33分に発射したが、約20秒後に情報が途絶えた。第2段を点火する時間まで復旧せず、点火する指示を出さなかった。約20秒までの飛行は正常で、高度は190キロメートルに達したとみている」と語った。

 ロケットが落下した場所については「地上から追跡し、第1段を落下させる予定の海域に落下したのを確認している」と話した。

 ミニロケットは民生品を使って低コスト化を狙っていた。民生品が失敗の一因になった可能性に関して「機体の状態を送信するテレメトリーはこれまで実績のある既存の部品を使った。失敗の原因を特定しないと分からない。飛行中のデータを解析し、原因を究明したい」と語るにとどめた。

 羽生氏は「(原因究明は)手元にある飛行中のデータを最大限に生かす。落下物を回収する計画は今のところない」と説明した。

 一方、中須賀氏はロケットの落下途中に衛星が切り離された事実を明かした。「衛星は自動的に分離した。衛星が落下するときにいくつかの正常なデータはとれている」と語った。

 民生品で宇宙分野に参入することへの影響に関して、羽生氏は「宇宙空間を模した環境で民生品を使った地上での実証実験を積み重ねてきた。その知見は活用できる」と指摘。稲谷氏は「試験や信頼性の確保など新しい試みから、知見が得られた。ポテンシャルは非常に大きい」と話した。

 中須賀氏は「大事なのは継続だ。民生品も使えることを衛星で証明してきた。ロケットでも後戻りせず、続けることが大事だ」と強調した。

共有
保存
印刷
その他

電子版トップ

【PR】

【PR】

主要ジャンル速報

北海道 7:01
7:00
東北 7:00
7:00
関東 7:01
7:00
東京 7:01
7:00
信越 7:00
7:00
東海 21:30
7:05
北陸 6:32
6:25
関西 6:32
6:25
中国 7:01
7:01
四国 7:02
7:01
九州
沖縄
22:40
14:57

【PR】



日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報