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水素爆発 「おまえがやってみろ、と」

爆発で外壁の一部が吹き飛んだ1号機の原子炉建屋(2011年3月12日)=東京電力提供

「下から突き上げるような、非常に短時間のどんという振動がありましたものですから、また、地震だという認識でおりました」

東日本大震災の発生からほぼ1日後の12日午後3時36分。いち早く危機が顕在化した1号機で、建屋が衝撃とともに吹き飛んだ。水素爆発だ。炉心損傷が進行しているという事態について吉田氏は「その認識は持っておりました」と振り返った。「起きないと言っていたけれども、やはり水素爆発は起きたんだ」。菅氏は爆発の発生についてある程度、覚悟があったと述べた。

「遅いだ、何だかんだ、外の人は言うんですけれども、では、ではおまえがやってみろと私は言いたい。本当に、その話は私は興奮しますよ。(1~3号機の)3プラントも目の前で暴れているやつを、人も少ない中でやっていて、それを遅いなんて言ったやつは、私は許しませんよ」

3号機に向け放水する自衛隊の消防車(2011年3月18日)=陸上自衛隊撮影

1号機に続き、3号機も危険な状態になった。格納容器の圧力を下げる作業に力を注いだが、思うようにいかなかった。吉田氏は当時の状況を振り返り、強い憤りをあらわにした。

「最初、現場から上がってきたのは、四十何人行方不明という話が入ってきた。爆発直後、最初の報告ですけれども、私はその時、死のうと思いました。それが本当で四十何人なくなっているんだとすると、そこで腹切ろうと思っていました」

14日午前11時1分。3号機でも水素爆発が起きた。本店からの指示を受け、それまで退避させていた作業員らを現場に向かわせた直後だった。吉田氏の言葉からは、当時の悲壮な心境がうかがえる。

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