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老朽原発の審査開始 規制委、関電高浜や美浜で

(更新)

原子力規制委員会は2日、関西電力の高浜原子力発電所1、2号機(福井県)と美浜原発3号機(同)の再稼働の前提となる安全審査を始めた。運転開始から40年前後の老朽原発の審査は初めて。関電は20年の運転継続を目指すが、古い設備を使用していることもあり、規制委は安全性を厳格に見極める構えだ。

東京電力福島第1原発事故後、政府は原発の運転期間を原則40年に制限した。規制委が認めた場合は特例として最長で20年運転を延長できる。そのためには、安全審査に加えて、長期運転によって設備が劣化していないことを確かめる延長審査を通過する必要がある。関電は3月に安全審査を申請し、延長審査についても近く出す。

安全審査は新規制基準に基づき、地震や津波などの自然災害、過酷事故への備えが十分かを確かめる。2日の会合では、規制委の更田豊志委員長代理と石渡明委員が出席し、関電から安全対策の概要を聞いた。

3基はいずれも新基準が求めている燃えにくい素材の電源ケーブルを使用していないなど設計が古い。規制委側は火災対策について「今後、しっかりと確認する」と言及し、複数の原子炉で同時に異常が発生したときの対応なども詳しく説明するよう求めた。

関電は3000億円を超す資金を投じ、事故対策などを強化する計画。火災対策については防火塗料を施したり、一部は耐火性能を持つ隔壁で保護したりすることなどで対応する。

これまでに14原発21基が規制委の安全審査を受けてきたが、40年の運転期間に差しかかった原発は初のケースとなる。

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