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トヨタ、個人向け新型株 5年間は売買できず

トヨタ自動車は28日、個人投資家の増加を狙って新型の種類株を発行すると発表した。値下がりリスクを抑えた社債に近い株式だが株主総会議決権がある。7月にも最大5000億円を発行する。トヨタは個人の持ち株比率が低く、個人株主の獲得が課題だった。5年間は売却できない仕組みにすることで、長期保有の個人株主を増やす。

新型株は「AA型種類株式」という名称で、6月の株主総会で定款変更し、早ければ7月に発行する。トヨタ初の量産車である「AA型乗用車」から名付けた。第1回は株数で5000万株、発行総額は5000億円を上限とする。トヨタは発行する新型株と同じ株数の普通株を市場から自社株買いし、株式価値の希薄化を防ぐ。

種類株は配当や議決権に関し普通株と権利が異なる株になる。トヨタの新型株は5年間は売却できない。それ以降も持ち続けられるが、普通株に転換したり、トヨタに発行価格での買い取りを請求したりできる。初年度の配当利回りは0.5%で、毎年上昇して5年目以降は2.5%になる。トヨタの普通株の配当利回りは平均で2%台前半という。

新型株の発行価格は普通株の市場価格より2割以上高く設定する。普通株に転換すると値上がり益を得にくくなるが、買い取り請求によって事実上の元本保証となり、安定した資産運用を好む個人投資家の需要を見込んでいる。

トヨタ株の個人の持ち株比率は11%程度で、上場企業の平均(2割弱)を下回っている。株主の厚みを増すために個人株主づくりを進めており、3月には個人投資家向けのイベントを開いた。

新型株で調達した資金は研究開発に使う。事故の被害を減らす安全技術は、長い開発期間と安定した資金が必要だ。短期で株を売り買いする投資家だけでなく、長期資金の出し手となる投資家を増やす。

種類株を導入することで特定の株主に限定した優待制度の新設や工場見学会の開催など、きめ細かな株主対応が可能になる。種類株主との対話を通じて長期投資家の意見を経営に反映させ、コーポレートガバナンス(企業統治)の向上にもつなげる。

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