コロワイド、カッパHD買収を正式発表
外食大手のコロワイドは27日、「かっぱ寿司」を運営するカッパ・クリエイトホールディングスを株式公開買い付け(TOB)と第三者割当増資の引き受けで買収すると正式に発表した。TOB期間は最長で10月28日~12月10日で、価格は1株当たり1048円。低迷するかっぱ寿司をグループ全体で立て直し、新たな収益の柱とする狙い。
コロワイドはTOBで1781万6100株の取得をめざす。カッパHDの筆頭株主で約3割を保有するコメ卸大手の神明ホールディング(神戸市)もTOBに応じる。次にカッパHDは12月4日に最大1516万1200株を発行し、コロワイドが1株当たり1048円で引き受ける。
コロワイドは最終的に最大305億円を投じ、カッパHDの発行済み株式の50.5%の取得をめざす。カッパHDの東証上場は維持する考え。
コロワイドは居酒屋、焼肉店など2000店超を持ち、約340店あるかっぱ寿司を新たにグループに組み込む。原材料購入や流通の共通化で、グループ全体のコストを削る。業界2位のカッパHDは客離れに苦しんでおり、5位の元気寿司との経営統合を13年から検討してきた。メニュー開発の連携などを進めてきたが、コロワイドによる買収を受け、一連の検討は白紙に戻す。
コロワイドの売上高は現在外食6位だが、買収で約2400億円となり、吉野家ホールディングス、ワタミを抜いて外食4位に浮上する。コロワイドはこれまでもM&A(合併・買収)を繰り返して成長しており、2012年には「牛角」のレックス・ホールディングス(現レインズインターナショナル)を約140億円で買収した。
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