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「日経アジア300指数」公表始まる 成長市場映す

日本経済新聞社は1日からアジアの有力上場企業約300社を対象にする新しい株価指数「日経アジア300指数」の算出・公表を始める。対象企業の過去の株価から試算すると、同指数は直近10年で6割高と世界的にみても際立った上昇を演じている。新しい株価指数の誕生により、活気にあふれるアジアの企業や市場の動きを世界の投資家や読者にわかりやすく伝えられるようになる。

日経が時価総額や成長性などを基準に選んだアジアの有力上場企業群「Asia300」の株価をドル換算で算出する。対象は中国、香港、台湾、韓国、インドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナム、インドの11カ国・地域。構成銘柄は現時点で324にのぼる。

1月1日を除く月曜から金曜に、韓国市場が開く日本時間午前9時からインド市場が終了する同午後7時20分までリアルタイムで算出・公表する。東南アジア諸国連合(ASEAN)企業対象の指数と11カ国・地域ごとの指数も提供する。ASEANの指数はリアルタイムで算出し、個別国・地域の指数は終値を公表する。指数の算出業務はシンガポール取引所(SGX)に委託する。各指数は日経新聞や日経電子版、英文媒体の「Nikkei Asian Review(NAR)」などで報じていく。

日経アジア300指数は直近の10年間で60%上昇している。同期間の比較だと米ダウ工業株30種平均(56%高)や日経平均株価(14%高)を上回る値動きとなっている。

力強い上昇の原動力はアジアで若い中間所得層が台頭し、その消費力を追い風に企業が勢いよく成長していることだ。

象徴的なのが中国のIT(情報技術)企業、騰訊控股(テンセント)。中華圏の若者に絶大な人気を誇る対話アプリの「微信(ウィーチャット)」は、いまやゲームや金融を包含する複合サービスに進化を遂げ、株式時価総額は過去10年で約50倍に急拡大した。

アジアにはスイスのネスレや米プロクター&ギャンブル(P&G)など欧米企業も巨額の投資をしている。だが、アジア企業も負けてはいない。例えばタイの飲料企業、タイ・ビバレッジは「チャーン(象)」ブランドのビールを武器に東南アジアのビール市場の覇権に挑む。アジアは多様な民族や宗教、言語が混在し、ローカル企業が強みを発揮しやすい環境といえる。

そんなアジア市場にはグローバルな投資マネーの流入が続く。米著名投資家ウォーレン・バフェット氏が中国自動車大手で電池技術に強みを持つ比亜迪(BYD)に出資しているのは好例だ。

「アジア企業には消費拡大やインフラ投資が成長ドライバーになる」。欧州の資産運用大手、ドイチェ・アセット・マネジメントのショーン・テイラー・アジア太平洋地域最高投資責任者はこう語る。米大統領選以降、ドル高の裏返しで、アジア市場では通貨安などの逆風に見舞われている。そんななかでも、世界の投資家たちのアジア企業への中長期的な成長期待は揺らいではいない。

「日経アジア300指数」の詳細はこちら

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