2019年2月20日(水)

ロボット運用、日本で起動 世界最大手など20社が参入へ
資産配分、個々人に最適提案

2016/8/26 2:00
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「お金のデザイン」が提供するロボット・アドバイザーの画面

「お金のデザイン」が提供するロボット・アドバイザーの画面

コンピューターのプログラムが個人投資家に資産運用を助言する「ロボット・アドバイザー」が日本で普及期に入ろうとしている。世界最大の運用会社、米ブラックロックが近くサービスを始めるほか、大和証券や松井証券など証券会社も参入する。ベンチャー企業を合わせれば来春までに20社弱がサービスを提供する。個人金融資産1700兆円を巡り、競争が激しくなりそうだ。

ロボット・アドバイザーはコンピュータープログラムが個々の投資家の志向に応じ、最適な運用資産の配分を提案するサービス。先行する米国では大手だけで資産残高が4兆円に達する。「何歳か」「投資経験はあるか」など簡単な質問に答えれば「先進国株」「新興国債券」「金」などを組み合わせた運用メニューを数分ではじき出す。スマートフォン(スマホ)やパソコンを通じ、気軽に利用できる。

最大の強みは金融とIT(情報技術)を組み合わせたフィンテックが可能にしたコストの低さだ。手数料は運用額の0.2~1%にとどまり、富裕層が利用するプライベートバンキングや、金融機関に運用を任せる既存のラップ口座(2~3%程度)を下回る。ロボアドの資産配分は個々人で異なり、単純比較は難しいが、手数料が安い分だけ運用成績の面でも有利になる可能性が高い。

世界で約500兆円を運用する最大手、米ブラックロックは近く日本でサービスを始める。自社やプロの機関投資家が使っている資産配分システムを日本の証券会社に提供する。証券会社の店頭や営業担当者を通じ個人投資家に上場投資信託(ETF)などを中心とした資産配分を提案する。

日本ではフィンテックベンチャーが先行する。2月にはお金のデザイン(東京・港)、7月にウェルスナビ(東京・千代田)が資産配分の提案から運用まで手がけるサービスを開始。お金のデザインでは既に利用者が8000人を突破した。うち「約半数がほとんど投資経験のない人」(馬場康次チーフ・マーケティング・オフィサー)だ。

大手金融機関も次々と参入を表明している。大和証券は来年1月にロボアド技術を使うサービスを提供。松井証券も年内に公募投信を組み合わせるサービスを始める。

先行する米国でもゴールドマン・サックス、ウェルズ・ファーゴなど大手金融機関が続々と参入している。投資相談の専門家が顧客への提案にロボアドを併用し「対面サービスの補完と位置付けている」(野村資本市場研究所の岡田功太氏)。2020年に米国の運用資産が2.2兆ドル(200兆円強)に膨らむとの試算もある。

ただ08年の金融危機以降に広がった新しいサービスのため、世界の金融市場に大きなショックが加わった場合の運用成績への影響は未知数だ。世界の金融商品に分散投資するため、為替リスクも負うことが多い。

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