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株高でも投資は小口に 売買単位下げ相次ぐ

株高が進むなか、小口の資金で投資できる企業が増えている。株式投資に必要な最低金額は東京証券取引所第1部で平均26万8017円と、約3年9カ月ぶりの水準まで低下した。三菱電機レンゴーなど、株式の売買単位を1000株から100株に下げる企業が増えているためだ。個人マネーの流入を後押しできれば、日本株全般の下支えにつながりそうだ。

株式投資に必要な最低金額(28日時点)は東証1部で平均26万8017円。日経平均株価は11月に入り年初来高値(1万8450円)を一時突破。29日は下げて始まったが、1万8300円前後で底堅く推移する。一方、最低投資金額は日経平均が現在より約4割低い13年2月とほぼ同じ水準にある。株高局面でも、小口で投資できる企業が着実に増えている様子を裏付ける。

株式の売買単位を引き下げる企業が相次いでいるのが背景だ。東証に上場する企業のうち100株単位で売買できるのは全体の8割と、15年3月末時点の7割から増えた。10月からは三菱電機、レンゴー、フジクラなどが売買単位を1000株から100株に改めた。

小口で投資できる銘柄の増加は、機関投資家に比べて資金余力の乏しい個人マネーの呼び水として期待されている。三菱電機の株価は好調な業績と売買単位の引き下げが相まって11月28日、1609円50銭と年初来高値を付けた。1000株単位だと160万円程度ないと投資できないが、100株単位に改めたことで16万円前後で可能になる。

1銘柄当たりの投資金額が下がれば、幅広い銘柄に資金を分散できる。少額投資非課税制度(NISA)では年間120万円までの投資に対する配当や売却益が非課税となる。17年1月に単元株を1000株から100株に引き下げる東海カーボンは「投資額が高くて手が出しにくいという株主の声に応えた」という。最低投資額は30万円規模から3万円台に下がり、NISAの枠内に収まりやすくなる。

森永製菓帝人は10月から最低投資単位を1000株から100株にすると同時に、5株を1株に併合。投資に必要な金額を2分の1に下げた。旭硝子ホソカワミクロンも来年、同様に見直す。

企業のメリットも大きい。個人など中長期姿勢の株主が増えると、財務基盤が安定して短期的な株価変動も抑えやすいからだ。米国ではアップルやアルファベットなど、大半の銘柄が1株単位で売買できる。幅広い投資マネーを呼び込み、米株式相場全体の下支え要因になっている。

東証は「5万円以上50万円未満」を望ましい最低投資額に挙げる。投資家が株式売買の注文を出す時に間違わないために、18年10月までに100株単位に集約する方針だ。

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