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東レ純利益最高の761億円 4~12月、中国事業で底力

東レが中国事業で底力を発揮している。9日発表した2015年4~12月期連結決算は純利益が761億円と前年同期比22%増え、この期として2年連続で最高益を更新した。稼ぎ頭の中国事業は、減速懸念をよそに「ユニクロ」向けの縫製品など高採算品が好調。16年3月期通期の純利益予想は据え置いたが、「中国は保守的にみている」(東レ幹部)ともいい、着地が上振れる可能性もある。

「先行きは楽観視していない。ただ昨年12月に現地出張した時も(衣料品などは)そこまで減速を感じなかった」。9日の決算説明会で中国事業について問われた日覚昭広社長は淡々と答えた。口ぶりは慎重でこそあれ、悲観的な印象はない。

今期の中国事業の営業利益は235億円と前期比2割強増え、最高益となる見込みだ。中国を巡っては鉄鋼や建機の冷え込みが伝えられるが、衣料品などの消費財は好調を維持している。所得増を背景に小売売上高に相当する「社会消費品小売総額」は、直近でも10%以上伸びている。

東レは中国の衣料品需要の拡大を見越し、5年ほど前から現地や欧米の高級アパレル向けに高機能繊維の販売を強化してきた。布地だけでなく、ユニクロの「ウルトラライトダウン」など採算が良いとされる縫製品も展開。安値商売と一線を画し、中国の利益は連結営業利益(1550億円)の15%程度を占める。

実は四半期でみると、16年1~3月期の中国の利益は前年同期比7割減る計算になる。ただ、これは子会社の決算期変更の影響が大きい。中国の主要子会社、TSD(江蘇省)は「4~12月期まで予算を上回っている」(日覚社長)うえ、現在もほぼフル生産という。 東レの強みはほかにもある。炭素繊維は航空機向けに加え、風力発電などエネルギー産業でも用途が拡大。自動車向け樹脂などは原油安で採算が改善、幅広い分野で稼ぐ構造になっている。純利益の第3四半期までの進捗率は85%。1~3月期に中国で利益を着実に上積みすれば、上振れシナリオが近づいてくる。

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