AI運用の投信、ゴールドマンが日本参入
米系運用会社、ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメントは24日に人工知能(AI)が運用する公募投資信託を設定する。膨大なデータを手掛かりに有望な投資先をAIが選択する。日本を含む先進国の株式200銘柄程度に投資し、市場平均を上回る投資収益を目指す。
ファンド名は「GSグローバル・ビッグデータ投資戦略」。SMBC日興証券など大手証券が国内の個人投資家向けに販売する。ゴールドマンは2008年ごろからAIを運用に導入。同じAIが運用する投信を米国や欧州で販売している。
投資先の選択に人間が日常的に使う言語をコンピューターに処理させる「自然言語処理」を活用する。これまでに100万本以上のアナリストリポートや2600万件以上のニュース記事を処理しており、膨大な情報をもとに企業の収益性や株価が割安かを判断する。
同じAIが運用する投信はこれまで好成績を収めているという。騰落率(米ドルベース)は過去1年で5.8%、3年で28.1%だった。AIを投資判断に活用する投信は、三菱UFJ国際投信など国内運用会社も相次ぎ設定している。実績のあるゴールドマンの参入で、顧客獲得競争が激しくなりそうだ。