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東証が新制度 上場企業、相談役・顧問の役割開示

東京証券取引所は2日、上場企業が相談役・顧問の役割を開示する制度を設けると発表した。2018年から東証に提出する報告書で相談役・顧問の氏名や業務内容、報酬の有無などの開示を促す。会長や社長が退任後に相談役・顧問の肩書で残り、投資家からは「院政」を懸念する声もある。企業統治を高め、株主らへの説明責任を果たせるようにする。

相談役・顧問の透明性向上は、政府が6月にまとめた成長戦略に盛り込まれた重点政策。経済産業省と東証が開示の拡充策を検討してきた。

具体的には、全上場企業が提出を義務付けられている「コーポレート・ガバナンス(企業統治)に関する報告書」に記載欄を新設。東証や企業のホームページで公開する。項目は相談役・顧問の氏名や業務内容に加え、常勤・非常勤といった勤務形態、報酬など幅広い。報酬は有無を明らかにしたうえで、さらに総額や個人別の支給額を記述できるようにする。

いずれの項目も開示は企業の判断に任されている。開示の対象も社長や最高経営責任者(CEO)など経営トップの経験者に限定した。副社長や子会社トップらは対象から外れる。非開示でも罰則などはないが、企業は投資家などから改めて開示しない理由の説明を求められそうだ。

政府や東証が開示制度を創設した背景には、内外投資家の懸念がある。日本企業では約6割に相談役・顧問がいるが、元経営トップの就くケースは多い。東芝の会計不祥事では、相談役らが経営に影響力を行使していた実態が明らかになり批判を浴びた。

大和住銀投信投資顧問の蔵本祐嗣・責任投資オフィサーは「現経営陣の求心力をそぎ、改革を阻害しかねない」という。

開示を通じて企業統治の透明性が高まれば、株主のチェック機能も働きやすい。武田薬品工業は前会長の相談役就任に際し、役割や報酬水準を6月の株主総会で説明した。こうした動きが相次げば、企業価値の向上にもつながりそうだ。

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