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伊藤忠、非資源の強み発揮 18年3月期も最高益に挑む

2017/5/2 22:18
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伊藤忠商事が「非資源」分野の強みを発揮している。2日発表した2017年3月期の連結決算(国際会計基準)は純利益が前の期比47%増の3522億円と過去最高だった。非資源の中でも青果物事業「ドール」を中心に食料事業が急拡大した。中期経営計画の最終年度に当たる今期は「公約」通りの4000億円と再び最高益に挑む。

「利益4000億円は(三菱商事との)商社2強時代にふさわしい水準だ」。2日に会見した岡藤正広社長は強調した。前期は純利益首位こそ三菱商に明け渡す見込みだが、「自信の表れ」として今期の配当を9円増の64円と過去最高とする。

前期の増益要因を探ると大きく3つある。1つが「ドール」の伸び。買収に見合った収益を上げられず、前の期は200億円弱の減損損失を計上したが、処理一巡で83億円の黒字と急回復した。これを原動力に食料部門の純利益は705億円と2.8倍に膨らんだ。

2つめが鉄鉱石などの市況の好転だ。他商社に比べ資源分野の利益の比率は全体の約1割と小さいが、それでも資源の中核子会社の損益は600億円強改善した。3つめが出資する中国国有の複合企業、中国中信集団(CITICグループ)の存在。通年で連結対象にしたことで持ち分利益を225億円押し上げた。

「自信」の理由はそれだけではない。300社強ある連結企業のうち73社が最高益を記録した。CITICに6000億円出資した後、投資を抑え負債返済を優先してきた。結果、前期の純負債資本倍率(ネットDEレシオ)は健全性の目安となる1倍以下に低下、自己資本利益率(ROE)も15%に高まった。

ただ株価を見ると、市場は物足りなさを感じているようだ。予想PER(株価収益率)は7.2倍と大手商社5社で最も低い。「次の利益のけん引役が見えない」(国内証券)との声がある。

CITICとの戦略提携の効果が明確に見えないことが一因だ。当初は幅広い連携を模索したが、具体化した案件は限られる。今後の具体策や効果については「もう少し待ってほしい」と岡藤社長は語る。今期こそ成果を確実に示せるかが大きな課題だ。(成瀬美和)

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