2018年6月23日(土)

ビットコイン新通貨「BCC」誕生 分裂騒動収束へ

フィンテック
2017/8/2 11:06 (2017/8/2 12:09更新)
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 代表的な仮想通貨ビットコインが日本時間2日未明に分裂し、新通貨「ビットコインキャッシュ(BCC)」が誕生した。ビットコインの取引急増に対する解決策がまとまらず、中国の一部事業者が新通貨をつくった。分裂で2つの規格が併存するが、決済の中心は引き続きビットコインの見通し。各取引所は順次、ビットコインの入出金を再開予定で、先月から急激に高まった分裂騒動はいったん収束に向かう。

 複数の国内仮想通貨取引所によると、日本時間午前3時ごろに分裂に必要な作業が完了した。分裂を主導した中国の事業者、ヴィアBTCは公式ツイッターで「BCC、世界へようこそ」と投稿し、新通貨の誕生をアピールした。

 ビットコインは最近の仮想通貨ブームで取引が急増し、取引確定に時間がかかっていた。処理容量引き上げの手法を巡り、複数の業者同士が対立。ヴィアBTCが新通貨BCCをつくる構想を表明していた。

取引されるビットコインキャッシュを示す画面

取引されるビットコインキャッシュを示す画面

 分裂によりビットコインと同量のBCCが誕生。国内の各取引所は原則としてビットコインの保有量に応じ、利用者にBCCを無償で付与する。2つのコインを合わせた価値は理論上、分裂前のビットコイン価格と同水準だが、今後は需要などで価格が変化する。

 BTCボックス(東京・中央)は午前5時45分にBCCと円の交換を始め、初値は2万円だった。正午時点では6万円前後まで上昇した。

 一方、情報サイトの米コインデスクによると、ビットコインの価格は2700ドル(約29万8000円)前後で推移する。分裂作業が実際に表面化した1日夜と同水準の値動きで、「当初想定したより安定している」(国内取引所)という。

 分裂による取引履歴の消失など不測の事態を避けるためビットコインの入出金を一時停止していた各取引所は順次、取引再開を予定する。「ビットポイントジャパン」を運営するリミックスポイントは「大きな混乱は見られない」として、2日午後4時をメドに再開予定。ビットバンク(東京・品川)も安全性を確認して2日中にも再開するという。

 ビットコインに対抗する形で生まれたBCCだが、海外送金や物販などの決済手段としては引き続きビットコインが主流になるとの見方が大半だ。すでにビットコイン決済を導入しているビックカメラは「BCCの取り扱いに関しては未定」(広報担当者)としている。情報サイトのコインマーケットキャップによると、ビットコインの時価総額は5兆円前後と仮想通貨全体の約半分を占める。

 BCCの誕生で、ビットコイン分裂騒動はいったん収束に向かう。ただビットコインは11月に処理容量の引き上げを予定しており、その手法を巡り、騒動が再燃する可能性が残る。

 ▼ビットコイン 世界中で約800種類あるインターネット上のお金「仮想通貨」の代表格。取引履歴を複数のコンピューターが記録するブロックチェーン(分散台帳)という仕組みで管理する。台帳の新しいページをつくり、取引記録を取りまとめるのがマイナー(採掘者)で、BCCを主導したヴィアBTCは中国のマイナー大手。
 日本では4月に改正資金決済法が施行され、仮想通貨が決済手段として認定された。安い手数料で決済や国際送金ができる点も評価され、取引する企業や個人が急増。ビットコインは発行量に上限があるため、購入者が多いほど価格が上がりやすい。ビットコイン価格は年初から約3倍に上昇し、時価総額は5兆円前後まで膨らんでいる。

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