/

日銀総裁、長短金利引き下げ「ちゅうちょなく」

為替安定へ「最大限努力」

日銀の黒田東彦総裁は26日、大阪市内で講演し、今後の金融緩和について「マイナス金利の深掘りと長期金利操作目標の引き下げが中心的な手段になる」と述べ、資金供給量の拡大でなく長短金利の下げを軸に検討する考えを強調した。円高を懸念する地元経済団体との懇談会では「為替安定に最大限努力したい」と表明した。

日銀は21日の金融政策決定会合で、追加の緩和策を実施する場合の手段として(1)短期政策金利の引き下げ(2)長期金利操作目標の引き下げ(3)資産買い入れの拡大(4)資金供給量の拡大ペースの加速――を示した。

総裁は講演で、前者2つが有力な手法になると踏み込み「必要であると判断すれば、ちゅうちょなく調整を行う」と指摘した。いまはマイナス0.1%の短期金利と、0%程度に誘導すると決めた長期金利(10年物国債)を必要に応じて引き下げる考えを示した。

年間80兆円の国債買い入れ額は「金利操作方針を実現するため、ある程度上下に変動する」として減額になる可能性も示唆した。

講演後の記者会見では、0%程度に導く目標を掲げる長期金利について「短期金利はコントロールできるが、長期金利は操作目標であり完全にコントロールできない」と率直に認めた。

21日の決定会合後に長期金利がマイナス幅を拡大していることに関しては「日々の動きでコントローラビリティー(操作可能性)に疑いが出ることではない」と述べ、現時点で「0%程度」の誘導目標を外れていないとの見解を強調した。

一方、地元経済団体からは「最近の円高を懸念している」との声が相次いだ。総裁は「(為替相場は)経済・金融のファンダメンタルズ(基礎的条件)を反映して安定して推移するのが望ましい」と応じた。

金融政策の目標が「量」から「金利」に変わり、外国為替市場では「日銀の緩和策が後退する」との見方から円高が進んでいる。為替政策は財務省の専管事項だが、長短金利の下げに触れた総裁の発言はこうした市場の臆測を打ち消す狙いもあったとみられる。

すべての記事が読み放題
有料会員が初回1カ月無料

関連企業・業界

企業:

セレクション

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
新規会員登録 (無料)ログイン
図表を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した図表はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン