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GPIF次期理事長、農中出身の高橋氏で決着 迷走1年

厚生労働省は22日、公的年金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の次期理事長にJA三井リースの高橋則広社長(58)が4月1日付で就く人事を決めた。1年間にわたった後任探しは農林中央金庫で運用畑を歩んだ実務型の高橋氏で決着した。新理事長にはマイナス金利下の運用と組織改革という難題が待ち受ける。

「マーケットでは極めて認知度の高い方だ」。塩崎恭久厚労相は22日の閣議後の記者会見でこう強調した。高橋氏は1980年に農中に入庫。債券投資部長や開発投資部長を歴任した。

高橋氏が農中で名を上げたのは、2008年のリーマン・ショックの後処理だ。保有していた証券化商品の価格下落で赤字に転落した経営の立て直しに手腕を発揮。一時は農中の理事長候補と目された。人選に携わった政府関係者は「GPIFの運用責任者として最適任だ」と評価する。

ただ難航の末、ようやく決まった人事という面も否めない。GPIFは14年10月末、国内外の株式の運用比率を2倍に増やす運用改革を決めた。日銀の追加金融緩和と同時期だったため、政府の関与が強いとの印象が広がり、理事長を固辞する候補者が続出した。

この1年間、後任探しは迷走。複数の日銀OBや証券業界の大物が浮上しては消えた。三谷隆博理事長は15年3月に退任するはずだったが、本人すら「異例」と認める留任で時間を稼いだ。

高橋氏が最初に直面するのはマイナス金利という難題だ。運用改革で国債を減らしたとはいえ、15年末時点で4割弱の国内債券を保有する。分散投資をどう進めていくかの力量を問われる。

国内外の株式を増やしたことで資産の変動幅が大きくなっており、15年7~9月期は8兆円近い運用損失を出した。新理事長には運用の説明責任も課される。

組織改革でも懸案がある。GPIFは理事長に権限が集中する現行体制から合議制に移す。運営をどう円滑に進めていくかも課題になる。

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