かんぽ生命、保険金審査に人工知能 支払い正確に
日本郵政傘下のかんぽ生命保険は、2016年にも米IBMの学習するコンピューター「ワトソン」を保険金の支払業務に導入する。担当者が保険契約者から受け取った書類を審査する際に、ワトソンが過去の事例や必要な約款、法制度などから最適な回答を導き出して支援する。経験の浅い担当者でも審査を正確にできるようにし、契約者が保険金を早く受け取れるようにする。
ワトソンは様々な情報を分析・学習し、そこから導き出した結果を理由とともに示すことができる認知型コンピューターだ。文章を理解できるうえ、学習を進めれば回答の精度も上がる。
保険金の支払い審査は細かい条件に該当しているのか判断するため、人の目でチェックしている。契約者が提出する診断書を読み解くための医学的な知識も必要になる。ワトソンはそうした情報を自ら学習し、担当者に判断材料を示す。