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「経営難中小にも成長融資を」 金融庁要請、地銀は戸惑い

「一時的に赤字や債務超過に陥った経営難の中小企業にも成長融資を」。金融庁は17日、日銀のマイナス金利政策を受け、全国の地方銀行にこう要請した。同庁は「事業を見る目利き力を生かせば不良債権にならない」と融資拡大を後押しするが、所管官庁からの異例の号令に地銀界では戸惑いの声が広がる。

17日の全国地方銀行協会との意見交換会で金融庁が表明した。念頭に置くのは財務力の弱い「要注意先」と呼ばれる取引先だ。いわゆる「不良債権」ではないが、一時的に赤字や債務超過に陥るなどして貸し出し条件を過去変更した先も多い。「灰色債権」とも呼ばれる。

銀行は一般的にこうした企業への新規融資を行わないことが多く、設備投資したくても資金を確保しにくい。02年に約80兆円近くあった要注意先は15年9月末で30兆円強まで減った。

金融庁は同日の会合で、「短期継続融資」と呼ぶ運転資金向けの融資を提案した。数カ月おきに銀行が事業内容をよく精査し、短期間で融資をつないでいく方法だ。

地銀側は戸惑いを隠せない。不良債権化するリスクが比較的高いうえ、短期間で煩雑な審査を行わなければならないからだ。

金融庁は短期のつなぎ融資を手厚く供給することで「融資残高を維持しやすく、日銀マイナス金利導入後の主流の融資形態になりうる」と読む。融資拡大へ苦肉の圧力をかけるかたちだが、銀行が肝心の目利き力や取引先との信頼関係を構築できなければ、不良債権が膨らむ恐れもある。

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