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金融2社株売却「3~5年で」 日本郵政社長、50%程度に

東京証券取引所に4日上場した日本郵政グループ3社社長が、日本経済新聞社などの取材に応じた。持ち株会社である日本郵政の西室泰三社長は傘下のゆうちょ銀行とかんぽ生命保険の株について「今後3~5年で(50%程度まで)売却しないと意味がない」との考えを表明した。ゆうちょ銀・かんぽ生命社長は株などのリスク資産への投資を増やす方針を示した。市場での存在感も高まりそうだ。

日本郵政は引き続き金融2社の株式89%を保有しており50%程度まで売却を進める方向。西室社長が示した「3~5年」は売却時期の目安となりそうだ。具体的には財務省などと協議する。

金融2社株の売却を急ぐのは日本郵政の出資比率が低下すれば、ゆうちょ銀の住宅ローンなど新規業務への規制が緩和されやすくなるため。50%以上売却が進めば、新規業務に必要な認可が届け出で済み、完全売却すれば民間と同水準になる。

西室社長はそのうえで、「(郵政グループは)お互いに利用し合っていることが顧客のためになっている。この形は壊さない」と述べた。金融2社が全国の郵便局を通じて貯金を集めたり、保険を売ったりする仕組みは維持する方針。

さらに2万局で販売を始めた米アメリカンファミリー生命保険(アフラック)のがん保険を例示し「今度はほかの会社の商品も扱えばいい」と述べた。ゆうちょ銀の長門正貢社長も来年2月に発売する郵便局専用投信を「まず5000局での販売を目指す」と述べた。

ただ民間との単純な対立構図となるわけではない。金融2社トップは、民間金融機関との連携を進めたい考えを示した。ゆうちょ銀の長門社長は「ATMや地域ファンドなどの分野で地域金融機関と連携したい」と発言。かんぽ生命の石井雅実社長も「支払業務や事務システムなどでは民間生保と連携できる」と意欲を示した。

グループ最大の課題は、日本郵政が全額出資する日本郵便の立て直しだ。西室社長は「世界の中でロジスティクスを展開する会社になる」と述べ、豪物流大手トール・ホールディングス買収に象徴される海外物流事業を強化する方針を示した。

上場を機に運用姿勢も大きく変わりそうだ。郵政グループは総資産300兆円のほとんどを金融市場で運用している。かんぽ生命の石井社長は「株式や外国債券への投資比率を現在の4%から10%まで高める」と表明した。ゆうちょ銀の長門社長も「外部人材を招いた運用の新部隊は年明けから始動し、資産の入れ替えに着手する」と明らかにした。市場関係者も新たな"巨鯨"の動向を固唾をのんで見守っている。

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