2019年3月20日(水)

アホウドリ、模型で誘う 新繁殖地に計画の小笠原・聟島

2015/1/3付
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絶滅危惧種で国の特別天然記念物アホウドリの新繁殖地を小笠原諸島・聟島(むこじま)につくる計画を進めている山階鳥類研究所(千葉)は、周辺を飛ぶアホウドリを呼び込もうと、1月下旬から新たにひなの模型(デコイ)10体を島内の各地に配置する。すでに成鳥の模型も置かれていて、ひなと合わせて計55体の群れが地上から"仲間"を誘う。

模型は生後30日のひなを忠実に再現したもので、高さ約40センチ。生態模型が専門の西尾製作所(京都)が作製した。ひな特有のむくむくとした毛の質感はポリエステルで表し、風雨に耐えられるようにはっ水加工した。

アホウドリは集団で繁殖する。島のあちこちに模型を置き、あらかじめ録音しておいた群れのざわめきを流すと、近くを飛んだアホウドリが繁殖地だと思い込んで立ち寄る傾向がある。

研究所は若鳥を島に呼び寄せようとしているが、別の島へ行ってしまう個体も多いことから、成鳥よりも誘因効果が高いとされるひなに注目。ひなのいる場所は若鳥の滞在時間が長くなるとの観察結果もあり、試験設置で様子を見る。

観察する同研究所の出口智広研究員は「若いアホウドリにとって、ひながいる場所は繁殖地に適しているというサイン。ひなの模型は初の試みだが、少しでも多くの個体が聟島に来てくれるよう、期待して見守りたい」と話した。〔共同〕

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