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日中外相会談3時間超 王氏「対抗でなく協力を」

(更新)

【北京=秋山裕之】中国訪問中の岸田文雄外相は30日午前、北京の釣魚台迎賓館で王毅外相と会談した。会談時間は約3時間20分に及んだ。9月に中国で開く20カ国・地域(G20)首脳会議に合わせた安倍晋三首相と習近平国家主席の会談実現に向け、両国の関係改善を探る。外相訪中は、国際会議を除くと民主党政権下の2011年11月以来。

会談を前に中国の王毅外相(右)と握手する岸田外相(30日、北京の釣魚台迎賓館)=共同

会談の冒頭、王氏は熊本地震について「被災地の方々に対し、お見舞いを表したい」と述べた。その上で「中日関係は絶えずぎくしゃくしてきたが、その原因は日本側が一番よく分かっているのではないか」と指摘。「歴史を直視し、約束をきちんと守り、対抗ではなく協力することを基盤にしなければならない」と強調した。

南シナ海や東シナ海で海洋進出を強める中国への懸念を繰り返す日本側をけん制する狙いがあるとみられる。

岸田氏は「日中両国は大切な隣国であり、外相同士の往来が長く途絶えていることは望ましくない。頻繁に往来できる関係に戻していきたい」と呼び掛けた。「世界経済が不透明感を増しているなか、両国は互いを必要としている」とも語った。

日中関係は14年11月の安倍首相と習主席による会談で、外相同士の相互訪問の再開で合意し、日中関係の修復に向けた道筋が見えていた。ただ、南シナ海などの海洋安全保障をめぐる対立から、昨秋以降は足踏み状態が続く。王氏は岸田氏に対し、議長国として日本が5月の主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)で南シナ海問題を取り上げる方針に反対するとみられる。

中国は南シナ海で人工島を造成し、軍事化を急速に進め、東シナ海では日本との協議を中断したまま、ガス田開発を進めている。4月の主要7カ国(G7)外相会合の声明は名指しを避けながらも、中国を念頭に「現状を変更し、緊張を高めうるあらゆる威嚇的、挑発的な一方的行動に強い反対を表明」と明記した。

日中が16年の早期開催で合意した閣僚級の「ハイレベル経済対話」、東シナ海のガス田協議の再開、偶発的な衝突を防ぐ「海空連絡メカニズム」の運用開始は、いずれもメドが立っていない。

岸田氏は30日午後、中国ナンバー2である李克強首相や、外交トップの楊潔篪国務委員(副首相級)らとも会談する。

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