首相、森友学園「しつけに共鳴」 個人的関係は否定 - 日本経済新聞
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首相、森友学園「しつけに共鳴」 個人的関係は否定

参院予算委員会は28日、首相と全閣僚が出席して2017年度予算案の基本的質疑に入った。安倍晋三首相は大阪府豊中市の国有地を評価額より大幅に安く購入した学校法人「森友学園」(大阪市)に関し「しつけ等をしっかりしているところに共鳴した」と語った。「その時は妻から聞いた情熱的な教育をされるということ以上は情報が無かった」とも釈明した。

森友学園が運営する幼稚園では軍歌を歌うなどの復古主義的な教育が行われ、園児が運動会で「安倍首相頑張れ。安保法制国会通過、良かったです」と選手宣誓していた。学園は開校予定の小学校に関し、首相の昭恵夫人を「名誉校長」として写真付きで紹介し、寄付金を「安倍晋三記念小学校」の名称で集めてもいた。

民進党の小川勝也参院幹事長は参院予算委の質問で「首相が被害者という部分もわかるが釈明の言葉を」と首相の責任をただした。首相は「『安倍晋三記念小学校』を受けていたら私に責任があるが、お断りしている」と反論した。学園の籠池泰典理事長との関係については「一対一とか少人数でお目にかかったことはない。個人的な関係は全くない」と述べた。衆院予算委での審議では首相は籠池氏と電話で話したことは認めている。

首相は第1次安倍内閣が退陣した後、昭恵夫人を通じて学園を知ったと説明。「妻は妻の友人から紹介されて森友学園を知るところとなった」とも明かした。昭恵夫人は講演で学園を訪れていることを認めた上で、旅費は政治活動費ではなく、「ポケットマネー」から出していると説明した。「名誉校長」などとしての報酬は受け取っていないとも強調した。

国有地売却の経緯に関しては、財務省の佐川宣寿理財局長が、売却前の昨年3月半ばに同省の担当室長が籠池氏と面会していたと明らかにした。財務省はこれまで国有地売却にいたるまでの面会などの交渉記録は廃棄済みと説明していた。

民進党は籠池氏、交渉当時の理財局長だった迫田英典国税庁長官らの参考人招致を求めた。

首相はロシアとの北方領土交渉に絡み、北方四島での「共同経済活動」が実現すれば「四島の帰属が日本に変わることについて島に住むロシア人の理解が進むことも期待される」と述べた。

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