各国が凍結要求を提示 TPP首席会合が開幕

2017/8/28 22:57
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【シドニー=山崎純】米国を除く環太平洋経済連携協定(TPP)参加11カ国の首席交渉官会合が28日、オーストラリアのシドニーで開幕した。米国がTPP離脱を表明したことを受け、各国はそれぞれ昨年署名した内容の一部を凍結するよう提案した。知的財産などのルールのほか、関税や輸入枠など市場アクセスについての凍結要求も出たもようだ。

7月に日本で開いたTPP首席交渉官会合(神奈川県箱根町)

7月に日本で開いたTPP首席交渉官会合(神奈川県箱根町)

日本の渋谷和久政策調整統括官は会合終了後、記者団に「今回から具体的な項目の議論が始まった。各国とも考え方が異なるケースが非常にある」との認識を示した。

この日の会合では、関税や輸入枠をめぐって一部の国から凍結・修正の要求が出たもようだ。オーストラリア、ニュージーランドなど早期発効を目指す国は関税の維持を求めており、30日までの会合で調整は難航しそうだ。

今回、凍結項目に一定のめどをつけられるかどうかが、日本がめざす11月の大筋合意に向けた焦点になる。会合では製薬会社が新薬を独占販売できるデータ保護期間の凍結要求が出た。この分野では各国は凍結で一致する見通しだ。TPPでは大手製薬会社を抱える米国の要求に沿って国際標準より長い実質8年となった。安い後発医薬品を早く使いたい途上国はこれに不満を持っていた。

各国は米国の強い要求に譲歩して決めた項目について、米国が離脱している間は無効にしたい考え。米国がこだわった項目を凍結することで、米国の復帰を期待する。

修正する項目もある。TPPの発効要件は「参加国全体の国内総生産(GDP)の85%以上を占める6カ国以上」が国内手続きを終える必要があり、米国や日本の参加が不可欠だった。今回はGDPの要件を削除して、6カ国程度の国内手続き完了のみで発効できるようにする案が有力だ。

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