2018年1月19日(金)

契約ルールで消費者保護 民法改正、法制審が原案

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2014/8/27付
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 法制審議会(法相の諮問機関)の民法部会は26日、消費者や企業の契約ルールを定める債権関係規定(債権法)の改正原案をまとめた。抜本改正は1896年の制定以来初めてで、長引く低金利やネット取引の普及などを踏まえ、消費者保護に軸足を置いて見直した。法制審は来年2月に法相に正式に答申、法務省は通常国会に民法改正案を提出する方針だ。

■法定利率下げ

 会社員のAさん(42歳男性、年収500万円、妻と子ども2人)が交通事故で亡くなった場合、受け取る損害賠償金(治療費や慰謝料などは除く)は今は4932万円だが、民法改正後は6094万円に――。

 交通事故の損害賠償に詳しい高木宏行弁護士はこう試算する。民法改正原案の柱の一つは、低金利時代に応じた金融面での消費者の保護だ。民法が定める利率(法定利率)を現行の5%の固定から3%に引き下げ、その後は3年ごとに1%刻みで見直す変動制の導入を盛り込んだ。

 利率引き下げは交通事故の被害者に支払う損害賠償の増額につながる。賠償額は生きていれば得られた利益を一括してもらうが、生きていたと想定する期間に見積もれる運用益は除く。運用益は法定利率と同じ金利で計算するため金利が下がれば少なくなり、受け取る賠償額は増える。

 一方、損害保険会社は支払う保険金が増え、自動車保険などの保険料引き上げが想定される。日本損害保険協会は26日、「保険金に影響があると思われるが、どの程度の影響があるかは明示できない」とコメントした。

 法定利率は損害賠償訴訟で賠償の支払いが確定するまでの期間の利息を計算する時にも用いる。利息を決めずにお金をやり取りして金銭トラブルになった場合、裁判などでも法定利率を当てはめて利息をはじき出す。

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