福島第1廃炉費用「年数千億円」も 東電自力負担厳しく

2016/10/26 1:03
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経産省の有識者会合は25日、福島第1原発の廃炉費用が今の年800億円程度から「年間数千億円程度」に膨らむ可能性も示した。経産省は原子力事業をはじめとする再編効果で事故処理の追加費用を賄う方針を崩していないが、東電が自力で負担するシナリオは厳しさを増している。

東電は現在、福島第1原発の廃炉や賠償、除染に年間4000億円程度の資金を充てている。溶け落ちた核燃料(デブリ)の取り出しが本格化する2020年代には、事故処理の負担が倍以上に膨らむ懸念がある。加えて、高止まりする電気料金の値下げの原資も必要で、経営改革だけで捻出できるかは不透明だ。

今の仕組みでも賠償費用の一部は大手電力が負担しており、除染費用についても東電株の売却益を充てる計画となっている。廃炉だけでなく、賠償や除染も上振れが避けられない中で、経産省は年末にかけ、どの費用を誰がどの程度負担するのが適当かを議論する。

経産省は世界の原発の廃炉が増えていく中で、廃炉の先端技術やノウハウは日本の強みになる可能性があるとみている。先端技術への公的支援拡大などが今後、検討対象となる。

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