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1~6月の輸出額8.7%減 円高・世界経済の減速響く

日本の輸出力の低下が鮮明だ。財務省が25日発表した1~6月の貿易統計速報(通関ベース)によると、輸出額は前年同期比8.7%減の34兆5183億円だった。円高と世界経済の減速で2半期連続のマイナス。落ち込み幅はリーマン・ショックの影響が出た09年7~12月期(23%減)以来の大きさとなった。原油価格の下落で輸入も大きく減り、輸出から輸入を引いた収支は東日本大震災後初の黒字となった。

貿易統計速報をみると、輸出は6月まで9カ月連続で減った。為替変動の影響が大きい。1~6月期の為替レートは対ドルで113.12円と、前年同期と比べ5.7%円高に振れた。また世界経済が減速し、海外での投資が控えられ、部品輸出も停滞した。4月の熊本地震の影響は大きく出ていないもようだ。

地域別の輸出額では、船舶が動いた欧州連合(EU)が4.0%増と伸びた。米国(6.5%減)は9半期ぶりのマイナス。自動車関連で現地生産が進み、エンジンなど部品輸出が低調だった。鉄鋼も原油安に伴う資源開発投資の抑制で39%減った。アジアはスマートフォン需要の一巡などで11.4%減だった。

輸入額は17.2%減の32兆7041億円と、10年7~12月期(30兆9931億円)以来の低水準。原油価格低下の影響が大きい。財務省によると、16年1~6月期の原粗油の単価(通関ベース)は1バレル36.7ドルと36.5%下落した。

サウジアラビアなどからの石油関連製品の輸入は軒並み低調。原粗油が38.2%減、液化天然ガス(LNG)が46.4%減、ナフサなど石油製品が45.4%減だった。

この結果、輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は1兆8142億円の黒字。東日本大震災以降、原子力発電所の停止で火力発電所向けの燃料輸入が増えていたが、5年半ぶり(11半期ぶり)に黒字に転換した。

財務省は今回の結果を踏まえ、「素材市況の悪化やスマホ需要一巡などで、1~6月の輸出は低調だったが、足元の数量は回復してきている。今後の為替動向などを注視する」とした。

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