TPP11、半歩前進 11月合意へ時間との勝負

2017/9/23 0:39
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米国を除く環太平洋経済連携協定(TPP)参加11カ国の首席交渉官会合は22日、2日の日程を終え閉幕した。本来のTPP協定の中で凍結する項目候補がほぼ出そろい一定の前進を示したものの、今後の絞り込み作業は難航も予想される。

日本の梅本和義首席交渉官は会合後、記者団に「各国の要望が集約されつつあり議論が深まってきた」と答えた。10月にも日本で再び首席交渉官会合を開き、11月のアジア太平洋経済協力会議(APEC)に合わせた大筋合意を目指す。

もともとのTPPには米国の要求で入れたルールなども多く、各国の不満のもとになっている。このため11月の「米抜き」大筋合意にこぎ着けるには各国が棚上げしたい項目を凍結する必要が出ており、その範囲をどこまで認めるかが交渉を大きく左右する展開になっている。

今回の会合では「法的事項」「知的財産」「その他」の分野別に作業部会を設け11カ国が凍結の要望を出した。3分野合わせて会合前に約80項目にふくれあがった凍結候補は初日に50項目程度に絞り込み、議長国の日本が各要望について各国の賛否を確かめた。

知的財産と法的事項を巡る協議は「議論が終盤に差し掛かった」(交渉関係者)。国有企業の規律や政府調達の開放などを含む「その他」分野の協議は、今回初めてだったこともあり紛糾する場面があった。要望の数がさらに増える事態は回避したものの目標とする1桁台には遠く、次回会合に大きな課題を残した。

日本、オーストラリア、ニュージーランド、シンガポールの4カ国は質の高い協定を維持するために「凍結は最小限にする」と主張している。

一方、ベトナムやマレーシア、チリなどは米国から市場開放や規制緩和を突きつけられた経緯があることから「一定数の賛成があれば凍結対象を増やしても良い」と主張するなど溝が深い。

11月合意をにらみ交渉は時間との勝負になっており、日本は国内調整が進まず今会合で正式な要望が出せなかったベトナムなど、国ごとに交渉団を派遣して"一対一"での話し合いも進める。

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