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日韓関係改善へ努力 世界遺産、両国登録で協力

岸田文雄外相は21日、韓国の尹炳世(ユン・ビョンセ)外相と都内で会談し、関係改善へ努力することで一致した。韓国が異を唱えてきた「明治日本の産業革命遺産」の世界遺産登録について、韓国が推薦する「百済歴史遺跡地区」とともに両国が双方の登録に向けた協力で合意。中国を含めた3カ国の首脳会談を年内の早い時期に開くことを申し合わせた。

外務省飯倉公館で開いた外相会談は夕食会も含めて3時間余りにわたった。安倍晋三首相と朴槿恵(パク・クネ)大統領が国交正常化した基本条約の調印から50年の節目を迎える22日に両国の大使館が開く記念行事に相互に出席するのを確認した。

日韓外相会談は3月にソウルで開いた日中韓外相会談に併せて実施して以来。尹氏の来日は2013年2月の就任後初めてで、韓国外相としては約4年ぶりだ。日韓両政府は国交正常化50年の節目を利用し、関係改善を目指す姿勢を明確にした。

日本の産業遺産について、韓国は日本が世界遺産登録をめざす一部施設で植民地時代に朝鮮半島出身者が強制徴用された歴史も反映させるべきだと要求。一方、日本は産業遺産の対象は強制徴用の問題とは時期も背景も異なるとの立場で、意見対立が続いてきた。両国が協力を決めたことで、7月初旬に開く世界遺産委員会で登録が決まるとの見方が広がっている。

岸田氏は会談後、韓国の百済歴史遺跡に触れ「両国の推薦案件がともに登録されるよう協力することで完全に一致した」と強調。尹氏も「協議を通じて円満に解決しようという共通認識を持った」と説明した。

聯合ニュースは「強制徴用の事実を反映させることで事実上合意した」と報じた。「日本側が従来より進んだ立場を明らかにしたことで、韓国側が登録自体に反対しなくてもよい環境が満たされたと(韓国政府が)判断したようだ」と伝えた。日本側は強制徴用の事実を具体的にどう反映させるか明確にしていない。

日中韓首脳会談を開く際に、安倍首相と朴大統領の初の2国間の首脳会談を開くことを検討する。両外相による相互訪問でも合意。尹氏から岸田氏に年内の訪韓を招請し、事務レベルで調整を続けることとなった。懸案の旧日本軍による従軍慰安婦の問題では、外務省局長級協議の継続を申し合わせた。

会談後、岸田氏は「安全保障、経済といった様々な分野での協力を深化させていくことで一致した」と表明。「両国の間には困難な問題が存在するが、両国でしっかり話し合いをやっていこうと確認できた意義がある会議だった」と述べた。

尹氏は22日の式典に出席する朴大統領のメッセージで「修好50年に合わせて両国間の懸案を進展させ、今後両国が未来志向的な協力をしていく元年にしよう」との趣旨が盛り込まれる見通しを示した。

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