日英、防衛装備で協力拡大 初の2プラス2

2015/1/22付
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【ロンドン=田島如生】日英両政府は21日、両国で初の外務・防衛担当閣僚級協議(2プラス2)をロンドン市内で開いた。海上自衛隊の国産哨戒機「P1」の対英輸出などを念頭に、防衛装備品での協力の拡大で一致。最新鋭ステルス戦闘機「F35」に搭載する空対空ミサイル(AAM)開発に向けた共同研究の推進も申し合わせた。具体的な安全保障協力に弾みをつける。

ロンドンの英国防省で中谷防衛相(右)を出迎えたファロン英国防相(21日)=共同 

ロンドンの英国防省で中谷防衛相(右)を出迎えたファロン英国防相(21日)=共同 

日英2プラス2の新設は昨年5月の首脳会談の合意に基づく。テロとの戦いや平和貢献などで協力する共同声明と付属文書を採択。自衛隊と英軍による共同訓練からサイバー攻撃対処、軍縮・核不拡散に向けた連携を打ち出した。これまで米軍などとともに中東・ペルシャ湾での機雷掃海訓練を実施した実績があるが、2国間はない。人道支援や災害救援、非戦闘員の退避や空輸の分野での2国間訓練を探る。

サイバー対策では近く日本で3回目の協議を開くことを確認。アジアやアフリカの海賊対処など、海洋安全保障での協力も打ち出した。

装備品の協力では、すでに始めている化学防護服の性能評価などを推進。日英は2月中に装備品協力の対象を具体化するための実務者協議を開き、P1の対英輸出などを検討する。

日英の安全保障協力
2012年
6月
防衛協力のための覚書を締結
13年
7月
防衛装備品協力の協定を締結。化学防護服に関する共同研究を開始
情報保護協定に署名。14年1月に発効
14年
5月
首脳会談でACSA締結交渉の開始で一致
7月空対空ミサイル開発に向けた共同研究を開始
15年
1月
初の2プラス2で安保協力の拡大を確認

自衛隊と英軍が物資や輸送業務などを互いに提供し合える日英の物品役務相互提供協定(ACSA)も早期締結の方針で一致。自衛隊と英軍は2013年秋、台風被害に見舞われたフィリピンで復旧活動にあたったが、ACSAがなかったため物資の融通ができなかった経緯がある。ともに米国と同盟関係にある日英は今後も同様のケースがあるとみる。日本政府は今年秋の臨時国会にも協定案を提出する。

2プラス2に先立ち、中谷元・防衛相は英国防省でファロン国防相と会談した。英側は海上の警戒監視能力向上を検討していると説明し、日本のP1に関心を示したという。両国は装備品を購入する代わりに現地生産や技術移転を求める「オフセット取引」など調達方法でも意見交換した。

国際平和に向けた人道支援や自然災害対応で連携強化のため、自衛隊と英軍の共同訓練を進める方針で一致。部隊や艦船、航空機が互いに訪問しやすくする仕組みづくりの必要性も共有した。

日英は安保協力の具体化を急いでいる。13年7月に装備品の輸出や共同開発を進めやすくするための協力協定を締結。14年1月には防衛秘密を共有するための情報保護協定が発効した。中谷防衛相は21日、ロンドン市内で記者団に「グローバルパートナーとして新しい関係をつくっていきたい」と意欲を示した。

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