2019年2月19日(火)

自衛隊、他国防衛可能に 安保法制骨格で自公合意

2015/3/20付
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安全保障法制整備に関する与党協議会であいさつする自民党の高村副総裁(20日午後、衆院第2議員会館)

安全保障法制整備に関する与党協議会であいさつする自民党の高村副総裁(20日午後、衆院第2議員会館)

自民、公明両党は20日、自衛隊の海外活動を広げる新たな安全保障法制の骨格で合意した。日本の存立が脅かされるなどを条件に、他国軍を防衛する集団的自衛権を使えるよう自衛隊法などを改正するのが柱。与党合意を受け、戦後の安保政策を転換する新たな法整備は具体的な法案づくりに入る。ただ派遣の歯止め策は詰め切れておらず、与党は4月中旬から改めて協議する。

20日の安保法制協議会でまとめた。座長の高村正彦自民党副総裁は「現段階でできることは一応の決着をみた」と述べた。国会の事前承認などの歯止め策は、政府が法案を閣議決定する5月半ばまでに結論を出す。

骨格は、中国の海洋進出などを念頭に「いかなる事態でも、切れ目のない対応を可能とする国内法制を整備する」と標榜。海外派遣では(1)国際法上の正当性(2)国会の関与などの民主的統制(3)自衛隊員の安全――を確保する方針を掲げた。

自衛隊の活動を広げるのは5つの分野だ。第1が武力攻撃に至らないグレーゾーン事態で、警戒監視などを一緒にする米軍などが襲われたら、自衛隊が守れるよう自衛隊法を改正する。

2つ目が他国軍への後方支援で、周辺事態法の改正と「恒久法」の2本立てにする。周辺事態法は朝鮮半島有事などで米軍に物資提供できるが、この地理的な制約を見直し、日本の安全に影響する状況(重要影響事態)なら、日本周辺以外でも後方支援できるよう抜本的に改正する。

恒久法は日本の安全に影響がなくても、国際協力の一環として後方支援するためにつくる新法だ。インド洋での給油が一例で、派遣のたびに特別措置法をつくっていた作業を不要にし、自衛隊を派遣しやすくする。

第3が国際的な平和協力で、国連平和維持活動(PKO)だけでなく、有志連合にも積極的に参加できるようPKO協力法を改正する。特別立法で参加したイラク復興支援のような活動だ。治安維持も任務に加えた。

4つ目が集団的自衛権だ。昨年の閣議決定で定めた「日本の存立が脅かされる明白な危険」などの武力行使の新3要件にあたる状況を「新事態」とし、自衛隊が防衛出動して他国軍を守れるよう自衛隊法と武力攻撃事態法を改正する。

結論を先送りした歯止め策には恒久法で派遣する際の国会の関与がある。「事前承認を基本」としたが、どこまで義務付けるか意見が分かれる。集団的自衛権で武力行使の3要件をどう反映するかもこれから詰める。

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