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基準地価、住宅地の資産デフレ解消遠く 二極化鮮明に

今年の基準地価からは全国の商業地と工業地に底入れの兆しが見えてきたが、住宅地はまだ長らく続いた資産デフレの影響を色濃く残す結果となった。日銀の緩和マネーを背景に、三大都市圏から周辺都市へと地価上昇の機運は広がってきたとはいえ、取り残された地方圏との間で二極化が一段と鮮明になる恐れもはらむ。

全国の住宅地は0.6%のマイナスだった。東京圏・名古屋圏が0.6%のプラスだったが、大阪圏は0.0%と横ばい。地方圏も中核4市が2.8%上がったのに対し、それ以外の地方は1.1%のマイナスだった。

不動産融資は伸びているが、都市部や利便性の高い地域にみられる動きで、全国隅々の住宅地で地価を底上げするほどの力強さはない。全国の生鮮食品を除く消費者物価指数も7月に前年同月比0.5%のプラスとなったが、家賃を含む住居は0.2%のマイナス。資産デフレの状況を映す。

バブル崩壊後の地価低迷は、商業地と工業地でようやく抜け出す兆しがみえてきた。バブル崩壊直後の東京圏の商業地は、1992年から6年間、10~20%の下落率が続いた。その後、マイナス幅が一桁台に縮小し、2013年からプラス圏に浮上した。住宅地への広がりが今後のカギだ。

20年の東京五輪まで、商業地はプラス圏内を維持するとの見方が多い。不動産大手、ジョーンズラングラサール(東京・千代田)の大東雄人氏は「五輪に間に合わせるように、18~20年に大量のオフィス供給が計画されている」という。三井住友トラスト基礎研究所の北村邦夫氏も「雇用など景気情勢がよく、地価は堅調に推移するだろう」とみている。

とはいえ、東京も好調さを示す指標ばかりではない。分譲マンションの新設着工戸数は2016年度に前年度比5.1%下落。東京の郊外でもマンション価格が高騰し、買い控えの動きが出ている。都市未来総合研究所の平山重雄氏は「マンション価格に天井感があり、これから価格調整が始まる。資産デフレの解消には至らない」と語る。

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