日商簿記に「初級」新設 毎日受験可能に
日本商工会議所は18日、簿記検定試験に「初級」を創設すると発表した。新しい級を設けるのは約56年ぶりで、最も易しい級と位置づける。2017年4月から試験を実施する。全国の商工会議所などのパソコンを使ったインターネット形式で原則として毎日受験できるようにし、企業会計や経理の基礎となる簿記の裾野を広げる。
現在、最も簡単な4級は17年2月に実施する試験を最後に廃止する。
初級は主に簿記の基礎知識や期中取引の処理を出題する。経理担当者が専門知識として必要とする「決算処理」は出題の対象から外す。試験時間は40分で4級の90分に比べて大幅に短くなる。受験料は2160円(消費税込み)。
簿記検定の受験者は年間で約60万人いる。ネット形式に改めれば、大学生や高校生の受験が広がる公算が大きい。試験は現在、筆記形式で年3回実施している。