2019年3月23日(土)

米、対日FTAに意欲 経済対話で日本と溝

2017/4/18 21:34
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日米両政府は18日、麻生太郎副総理・財務相とペンス米副大統領による経済対話の初会合を首相官邸で開き、貿易・投資ルールなど3分野で具体的な成果を目指す方針で合意した。ペンス氏は終了後の記者会見で、将来的な対日自由貿易協定(FTA)への意欲を表明。安倍晋三首相とペンス氏との会談では北朝鮮の核開発阻止へ連携していく方針で一致した。

会談を前に握手する安倍首相とペンス米副大統領(18日午後、首相公邸)=代表撮影

会談を前に握手する安倍首相とペンス米副大統領(18日午後、首相公邸)=代表撮影

日米経済対話は、2月の首相とトランプ米大統領との会談で合意した枠組み。麻生、ペンス両氏は通訳を交え1時間強会談した。年内に次回会合を米国で開く。対話に先立ち世耕弘成経済産業相とロス商務長官も貿易問題などを巡って意見交換。ロス氏も2国間の貿易協定を目指す意向を示唆した。

両政府が対話終了後に公表した共同プレスリリースによると、今後の協議は(1)貿易・投資のルール(2)経済財政・構造政策(3)個別分野――の3つの柱で進めるとした。これまで両政府は3つ目の柱で「インフラ投資・エネルギー分野」を協議すると説明してきた。今回、抽象的な表現にとどまった背景には、政府高官人事が決まらず、協力案件を絞り込めない米側の事情が背景にあるとの見方がある。

3つのうち最大の焦点となっていた貿易・投資ルールについては、麻生氏は記者会見で「日米のリーダーシップで、貿易投資および投資の高い基準をつくって、アジア太平洋地域に自由で公正な貿易ルールを広げていく」と強調した。地域の貿易・投資ルールづくりを日米で主導すべきだと訴えた。

しかし、ペンス氏は「環太平洋経済連携協定(TPP)は過去のものだ」と述べ、2国間の貿易交渉に軸足を置く方針を改めて表明。共同プレスリリースでも貿易の2国間の枠組みも取り上げる方針が明記された。ペンス氏は記者会見で「将来的に経済対話がFTAに発展する可能性もある」との見方を示した。

日本はこれまでTPPを推進する立場で、米国との2国間協定には慎重だった。2国間の交渉になれば、牛肉や豚肉などの農産物についてTPP以上の関税引き下げを求められかねないとみるためだ。政府は米抜きTPPの検討も本格化させており、通商交渉を巡る日米間の溝は今後の火ダネとなる可能性がある。

マクロ経済を巡る協議では、日本の事務局の説明によると、トランプ氏が「ドルが高すぎる」と指摘している為替に関する議論は出なかった。

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