消費再増税の点検会合終了 「予定通り」67%

2014/11/18付
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消費再増税の是非を点検する政府の有識者会議が18日、最終回となる5回目の会合を開いた。エコノミストや学者、経営者ら9人が意見を述べた。吉川洋・東大教授が「短期的な経済動向に拘泥すべきではない」と予定通りの再増税を主張した一方、本田悦朗・内閣官房参与は「来年10月の増税はデフレ脱却を失敗に終わらせる」とし、最後まで賛否は分かれた。

日本経済新聞社の取材によると、今年の点検会合の1~5回に参加した有識者45人のうち、67%にあたる30人が法律通りの増税を、12人が増税の延長・中止を求めた。賛否を表明しなかったのは3人だった。

昨年8月に開いた点検会合では、60人中73%にあたる44人が法律通りの消費増税を求めた。今回は前回に比べ、予定通りの増税に反対する意見がやや多かった。

同日の会合後、池史彦・日本自動車工業会会長(ホンダ会長)は記者団に対し「自動車販売に消費増税の影響はあったが、それは目先のこと。(社会保障や財政再建など)長いことを考えないといけない」と語り、予定通りの消費増税を求めた。樋口武男・住宅生産団体連合会会長(大和ハウス工業会長)は「住宅ローン金利の引き下げなど対策があれば、来年10月の10%への引き上げには賛成」と語った。

今年の過去4回の点検会合では、慎重派から「電気料金や食料品の値上げもあり、家計は非常に厳しい」(河野康子・全国消費者団体連絡会事務局長)、「7~9月期の国内総生産(GDP)は予想をはるかに超える低さ。問答無用で増税は凍結」(片岡剛士・三菱UFJリサーチ&コンサルティング主任研究員)といった指摘が出た。

一方で増税を容認する立場からは「子育て支援には恒久財源が必要」(大日向雅美・恵泉女学園大教授)など、社会保障の充実のために増税は必須との声が多かった。地方からも「財政の健全化で計画的な公共投資を進めることが必要だ」(青柳剛・群馬県建設業協会会長)との指摘が出た。

同時に内閣府は18日、全国の有識者から経済動向を聞く政策コメンテーター委員会の会合を開き、56人のコメントをとりまとめた。「耐久消費財にみられた一服感が払拭されつつある」(金城棟啓琉球銀行頭取)との指摘や「日本経済は2月から景気後退で、反転の兆しをうかがう状況」(永浜利広第一生命経済研究所主席エコノミスト)との慎重な声があった。

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