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トルコ海峡橋、韓国勢と契約 日本のインフラ輸出に課題

【アンカラ=シナン・タウシャン】トルコ政府は16日、世界最長のつり橋建設の計画について、SK建設などの韓国勢と事業権契約を結んだ。IHIや伊藤忠商事など日本勢は入札で競り負けた。日本政府は技術力を売りにした「質の高いインフラ輸出」を掲げるが、コスト重視の国も多い。米国の高速鉄道など今後の重要プロジェクト獲得に向け課題を残した。

トルコ西部ダーダネルス海峡で2千メートル級のつり橋と約100キロメートルの高速道路を建設、運営する。建設費は約100億リラ(約3千億円)で、トルコ建国100周年の2023年の完成を目指す。首都アンカラで16日開いた調印式でトルコのアルスラン運輸海事通信相は「トルコと欧州をつなぐ非常に重要なプロジェクトだ。フェリーで1時間かかる行程が車で3~4分になる」と指摘した。

韓国の受注の決め手になったのはインフラを政府に譲り渡すまでの運営期間だ。建設費を通行料で回収する「建設・運営・譲渡(BOT)方式」のため、この期間が短いほど、政府の財政負担が減る。日本は明石海峡大橋などの豊富な建設実績を訴えたが、運営期間が韓国提案より1年8カ月長かった。財政負担の抑制と入札の透明性を重視するトルコ側の姿勢を読み誤った。

親日国トルコでの敗北は、今後のインフラ輸出の教訓となる。日本が狙うマレーシアのクアラルンプールとシンガポールを結ぶ高速鉄道や、米国でのリニア鉄道計画では、中国などとの激しい競争が予想される。政府は石井啓一国土交通相らのトップセールスに力を入れているが、冷静な情勢分析も欠かせない。

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