2019年2月18日(月)

金融庁、「フィンテック」普及前提の法整備を議論

2015/9/15付
保存
共有
印刷
その他

金融庁は15日、決済に関する金融審議会(首相の諮問機関)を開き、金融とIT(情報技術)を融合した「フィンテック」の普及を前提にした新たな法整備の必要性を議論した。今はITを駆使する新しい金融サービスに対する法の枠組みが存在しない。まずは決済分野で複数の業種を横断する形の規制を検討する。

金融庁は会議の冒頭で「ITの急速な発展に伴い、決済をはじめとする金融サービスの技術的な前提が変化している」と指摘。日本でもフィンテックが普及するよう環境を整備する方針を示し、課題を話しあった。

フィンテックは融資や資産運用、ビッグデータ、人工知能(AI)など複数の業種にまたがるが、なかでも決済分野で先行して新しいサービスが誕生している。米国ではシリコンバレー発の新興企業が台頭し、スマートフォンを活用したお金の決済が普及しつつある。

中国では電子商取引(EC)最大手のアリババ集団が「支付宝(アリペイ)」と呼ぶ決済サービスを展開。モノから公共料金まで様々な支払いができる仕組みを設けた。

さらに通販の利用状況を集積したビッグデータを活用し、小口融資にも参入、すっかり銀行のお株を奪っている。

仮にアリババが日本で同じサービスを提供しようとすれば、プリペイドカード法、資金決済法、貸金業法の3つに抵触する。会議では新しい金融サービスに対し、既存の古い法律では対応しきれないとの説明があった。

日本では免許制の銀行から登録制の資金移動業者まで金融機関の許認可も複雑である点が横断的なサービスを難しくしているとの指摘もあった。

欧州ではすでに欧州連合(EU)が銀行、電子マネー事業者、決済サービス事業者を対象に「EU決済サービス指令」と呼ぶ共通の規制を導入。免許制のルールを定め、業務内容や自己資本規制をそれぞれ設けている。

こうした事情を踏まえ、出席者は「金融・IT融合で様々なサービスを柔軟に展開するため、日本でも業種を横断する形の規制を将来構築すべきではないか」との認識でおおむね一致した。年内に改革案をまとめ、来年にも関連法案の提出を計画する。ある委員は「フィンテックの分野は民間が先行して主導し、それを規制がサポートすべきだ」と指摘した。

決済に関する金融審は年末まで開催。仮想通貨も議題にあげ、資金洗浄(マネーロンダリング)を防止する観点などから法整備を検討する。

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報