日本の総人口1億2693万人 減少幅拡大
総務省は14日、2016年10月1日時点の人口推計を発表した。外国人を含む総人口は15年と比べて16万2千人少ない1億2693万3千人となった。6年連続で減少し、過去最多だった08年から約110万人減った。1年間の死亡者数から出生数を差し引いた「自然減」は、統計を始めた1950年以降で最多の29万6千人。少子高齢化が進み減少幅が広がった。
人口推計は国勢調査をもとに、毎月の人口移動などを加味して推計する。毎年4月に前年の10月時点の数値を公表する。
自然減は07年以来、10年連続となった。1年間の出生児数は100万4千人で死亡者数は130万人。自然減は男性は12年連続、女性は8年連続となった。今後も高齢者の増加と出生数の減少の傾向は変わらない見込みで、自然減の減少幅の拡大が続くとみられる。
労働の担い手となる15~64歳の「生産年齢人口」は、前年比72万人減の7656万2千人だった。総人口に占める割合は60.3%で、終戦後の1951年の60.0%に次ぐ低さだった。一方で65歳以上の高齢者(老年人口)は72万3千人増の3459万1千人。高齢者が人口に占める割合は27%を超え、過去最高となった。
入国者数から出国者数を差し引いた「社会動態」は13万4千人のプラスとなった。入国者数は336万1千人と、東日本大震災があった11年の減少以降、5年連続で増えている。政府による外国人労働者受け入れ政策などの効果で、長期滞在をする外国人が増加。国内の生産年齢人口の減少を補っている側面もある。
総人口を男女別にみると、男性は前年比0.12%マイナスの6176万6千人。9年連続で減った。女性は0.13%減の6516万7千人となり、6年連続の減少となった。
日本人のみの人口は前年と比べて0.24%減少して1億2502万人。マイナス幅は6年連続で拡大している。