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製薬会社の海外進出後押し 政府、18年にも支援機構設立

政府は14日に開いた健康・医療戦略推進本部で、国内の製薬会社の海外進出を後押しするため、官民が共同で出資する支援機構「国際医薬協力推進機構(仮称)」を立ち上げる方針を決めた。早ければ2018年中の設置を目指し、医療・製薬分野の民間企業に出資を呼びかける。アジアの新興国で先行する欧米の製薬会社に対し、官民を挙げて追い上げを図る。

同機構は、国内企業が新興国に進出し、現地での新薬開発や薬品製造を後押しする。現地企業と共同で利用できる工場の新設も検討している。新興国に製薬・開発のノウハウを伝えると共に、関連分野の人材育成も支援する狙いだ。現地での工場新設では、政府開発援助(ODA)を利用して国営工場を立ち上げることも視野に入れる。

新興国では、新薬開発に必要な臨床試験技術や薬事制度が整っていないことが多い。日本側では、日本企業が積極的に新興国に進出することで、現地での製薬分野を巡る環境整備や人材育成につながるとみている。将来的に自国の技術で新薬を開発できる水準を目指すよう促していく。第1弾としてタイやベトナム、ラオスでの工場建設への協力を想定している。

進出する日本企業にも利点は多い。日本で需要が落ちた医薬品でも、進出先の新興国を新たな市場として流通を増やすことが可能だ。新興国での医薬品製造によって生産コストを抑えることができる。日本国内で流通する医薬品が安くなれば、日本の患者にもメリットが出てくる。

政府が日本の製薬会社の海外進出の支援に乗り出す背景には、日本国内で今後、人口減少が避けられないことがある。国内で医薬品の需要が長期的に減っていくなかで、製薬会社が技術力を維持するには、新興国など海外にも市場を広げていくことが不可欠だからだ。

新興国への技術移転にあたっては技術流出も懸念される。日本側としては、まずは後発薬を中心に製造・開発技術の移転を進め、最新技術については引き続き日本国内にとどめる考えだ。

14日の会議では、16年度に決めた「アジア健康構想」の進捗状況についても話した。ベトナムなどアジア新興国と2国間で覚書をむすび、介護人材の育成を支援していく方針を確認した。ベトナムとの間では、今年秋にも介護実習生の国内介護施設での受け入れを始める。3年間で1万人の受け入れを見込む。

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