衛生管理基準、農場の7割守らず 家畜の感染症拡大懸念
総務省は牛や豚、鶏といった家畜の感染症対策に関する調査結果をまとめた。調べた17道府県の2476農場のうち、72%の1794農場は消毒設備などの衛生管理基準を守っていなかった。鳥インフルエンザや口蹄疫(こうていえき)などの流行につながりかねない。総務省は所管する農林水産省に対してきちんと指導するよう勧告した。
冬場は特に鳥インフルエンザが流行しやすいため、注意を呼びかける。
調査は昨年から今年にかけて実施した。農場は消毒設備の設置や立ち入った人の記録などが義務づけられているが、こうした衛生管理を行っていたのはわずか28%にとどまった。総務省の勧告を受け、農水省は都道府県を指導する見通しだ。
全国8つの主要空港で行っている水際対策も不十分だと指摘した。発生国からの入国者に質問票を配ることになっているが、実際は配布していないケースも多かった。被害が発生した場合に作業員を確保するための事前調整も不十分だとした。
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