決算書類の重複項目統合 金融審が報告書、情報開示を効率化
金融審議会(首相の諮問機関)は13日、企業の情報開示の効率化に関する報告書をまとめた。決算書類で内容が重複している項目を一本化したり、毎年6月に集中している企業の株主総会の開催時期を変更しやすくしたりする必要性を盛り込んだ。投資家と企業の対話に重点を置き、投資家の声を企業の成長や経営改善に生かすのが狙いだ。
有価証券報告書や決算短信、事業報告書で重複している内容をわかりやすくする。例えば有価証券報告書に記載されている「業績の概要」を他の項目に統合する。決算短信は監査が不要であることを明確にして、迅速な開示につなげる。
また国内の3月期決算の企業の多くは毎年6月に株主総会を開いている。ただ他の企業と開催日が重なったり、株主が議案を検討する時間が制限されたりするなどの問題がある。金融庁などは今後、有価証券報告書などに記載が必要な情報量を少なくし、7月に総会を開きやすくする。
投資家が株主総会の議案を検討する時間を増やせるよう有価証券報告書は総会開催前の早い時期に開示することが望ましいとも指摘した。